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光春@池ノ上

Koushun.jpg

 もはや半年以上前の食事をこの年の瀬押し迫った時期になってアップするのも気が引けるが、今年食べた中華では一番印象に残った味であったので(とはいえ既に記憶が…ということはそれほどでもなかったのか?)、ぎりぎり2008年滑り込みで上げるためにも無理矢理記憶を呼び起こしてみる。

 俺の中で池ノ上といえばボンジョリーナに尽きるのだが、5月の終わりにこの店に伺ったおかげで「食的にちょっと気になる町」へと昇格した。周囲に比して妙にド派手な入り口の佇まいはいかがわしい事この上なく、中に入っても雰囲気といい席のあまりの狭さといい、イナタい空気が充満している(現在は改装して綺麗になり、スペースも倍の広さになってるようだ)。この感じ、個人的には嫌いではないが、とても味を期待出来る感じではない。台湾やタイの路地裏食堂的といえばそうなのだが、もしここが台湾だったら、逆にもっと素っ気ない店を選ぶ。商売っ気と貧乏くささが中途半端にバランスしている。信用出来る筋からの教えが無ければわざわざ立ち寄らなかっただろう。とはいえ、行く前の段階ではまだ半信半疑であったので、たまたまこの日出張で上京していた大垣の煎餅屋の若旦那(結婚おめでとう)を道連れにすることにした。まぁ結果としてはなかなか満足の行く食事であったので特に問題なかったのであるが、断り無く冒険に付き合わせた事についてはこの場を借りて詫びておくw。

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 いかにも下北らしく、劇団員だという注文取りのオネーサンが、まるで往年のホームドラマに出てきそうな、キャラ的になかなかに良い味わいを醸し出していて信用出来そうだったので、彼女のお勧めを片っ端から食べる事にした。まずは醤油に漬け込んだシジミ。混じりっ気の無いシジミの旨味は他の貝では代用の効かないものだと思う。シジミそのものよりも、その旨味が十分に染み渡ったタレがなんとも美味い。これでチャーハンでも作って香ばしい焦げ風味が加わったら最強だろうなぁ。ジミ深いとはまさにこの事。


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 香腸(腸詰め)もお勧めというだけあってなかなかに美味い。ざっくりと切られた脂身が良質なようで、本物のチャーシューに感じられるような独特の甘みと癖が後を引く。素直で素朴な味わいであるところがまたいい。


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 一見オシャレに盛りつけてあるが、別に凝った皿ではなく筍(名前失念)をグリルしただけのもの。とはいえ、良いものが入った時にやる季節メニューだと思うが、エグ味がなくシャキシャキ感がとても美味。こういう素材があれば余計な手間を入れず素材そのものの美味さをダイレクトに味わって貰いたいのが人情(というか料理人情)というもの。ありがたい。


Koushun_mino.jpg

 名物だというマメの炒め物。池袋の永利よりだいぶ上品な味付けである。感動と言う程の味ではないが、これはこれで美味い。永利の、素材全てが渾然一体となったパンチ力に対してこちらは素材それぞれの食感と味わいを生かす調理。どちらが良いとは言えないが、こちらの方がより日本人の味覚に合っているだろう。好みで言えば永利の下世話な美味さの方がより中毒性がある。


Koushun_kakuni.jpg

 これも定番らしい豚の角煮。これまであまり味わった事の無い、味付け食感ともに非常に上品な角煮である。とはいえボリュームはあるので結構な満腹感が得られる。中盤に頼むと一気に胃袋を占領するので注意されたい。とても柔らかな食感なのに形崩れしない技は見事だが、やはり本場の味というよりは微妙に日本人向けにアレンジされた食べ易さといえる。これはここでは良い意味で言ってるが、上海で食べた角煮(あれとはほぼ別料理と言ってもいいかも知れないが)が大好きなので、絶賛とまでは言えない。しかしシェフの拘りは十分に感じられる一皿である。


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 このあたりにこの店の特徴が集約されていると言えるかもしれない。台湾系らしい実に穏やかな味わいの麻婆豆腐だ。ラーともマーとも言えない、微弱な刺激が後から少し来るだけ。台湾系にしてもトロみが付きすぎてる感じもするが、辛いのが得意でない人にも安心して食べられる。


Koushun_daikonmochi.jpg

 今やその辺の居酒屋でも食える大根餅。これはまぁ、他に美味い店も沢山あるので特筆すべきものではないかな。美味いは美味いが、ここでなきゃ駄目というものではない。しかしエビなどの旨味に頼らずに純粋に大根餅としての素朴な美味さを出せているので食べて損があるものではない。


Koushun_tori.jpg

 確か豚足だったかな?…まぁ写真を見る限りそうだなw。さすがに記憶が曖昧…。しかしこの前に沖縄で食べたひかり食堂の味は今でもハッキリ覚えているので(あれは別格と言わざるを得ないが)、相対的には特にここで書き立てる皿ではなかったという事にしとこう。申し訳ない。


Koushun_reba.jpg

 ここまで食べてどうも炒め物系が良さそうだと印象を持ったので、レバーを頼んでみた。味付けはほぼ角煮と同じ。とはいえレバーに癖やパサ付きがなく、相性は良い。


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 しかし3人で食べたとは思えない量だなぁ…終盤にきてこんなヘビーなもの頼んでたのか。唐揚げだけど衣がフリッターっぽくてふわっと上品。しかしボリュームはある。大森海岸の葡萄屋の唐揚げが俺にとってのデファクトスタンダードである関係上、照らし合わせると若干落ちるかな。ああ、そういえば葡萄屋はまだ紹介してなかったな…今度写真撮って来ないとw。


Koushun_omu.jpg

 台湾風オムレツ。あまりに頼む俺らに見かねて、厨房から「まだ食える?」と言って頂いてサービスしてもらったもの。その食いっぷりからか、俺は初めてうかがう店でも店の方に良く気さくに声をかけて頂くのだが、大抵やられるのが食材クイズ。「これの素材、なんだと思う?」というもの。あまりグルメそうには見えない外見なんだけどなw。でも多くの場合は一発か二発目で当てるので店主はご満悦なのだが、聞かれるとドキッとするので本当はあまりやって欲しくないw。この時は二発目で当てたのだが、結構意外な食材であったものの、卵とトーチと良く合っていて美味しかった。台湾のオムレツでよく使われるあの材料の代用品として使ったのだろう。アイディアマンですなぁ。


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 デザート代わりに茄子の冷製w。台湾風アーリオオーリオですな。勿論ヌーベルシノワという方向性ではないけど、中華以外の料理にも精通しているんであろうなと思わせる一品。こういう何気ない一品にこの店の魅力があるように感じる。


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 〆に向かう。まずはチャーハン。写真がボケてて全く分からないが、パラッと具合はなかなかのもの。自信が感じられる素直な味付けで高感度高し。〆には最適であろう。


Koushun_negisoba.jpg

 麺系はネギそばを注文。勿論町の中華屋以上のものではあるが、わざわざ電車乗り継いで食べにくるほどの味ではない。余計な旨味が無いので後悔する事無くすんなり食べられるのは良かった。焼きビーフンが有名だそうなので、次はそちらを試してみようかな。


 ということで、今年食べた中華は例年に比べてあまり当たりが多くなかった(まぁ絶対数がそもそも少ないが)のだが、その中では満足度が高かった店であった。下北まで行って食う店に困ったら、散歩がてら一駅となりまで歩いて食ってみる価値は十分にあると思われる。ただ、値段は大吉や永利などに比べればだいぶ強気だが、満足度と言う意味でその差以上のものがあるかと言われると、多少疑問符が付く。庶民派家庭料理をベースにしているという点で、味付けのセンスや素材の良さ(中華はかなり駄目な食材使ってる所も少なくからね)にその差分の価値を見出せるかどうかは個人の主観による所が大きいだろう。ただし差は確実にあるので、当たり外れの多い中国の家庭料理の店において、安心を買うという意味で十分価値を見出せる人もいるだろう。「これは…」という残念な皿は一つもないから。
 最近改装して広く綺麗になったらしく、厨房も当然充実したと思われるので、意識の高いご主人がさらに発想と腕に磨きをかけて、個性的で安心感のある皿を次々と生み出している事は想像に難くない。色んな面で落ちついたであろう頃を見計らってまた訪れてみようと思う。

Permalink | グルメ , 中華 | ▲top

Comments

ボンジョリーノ(友人も大絶賛。オリーブオイルを購入したらしい)はもちろんここも前から行きたかったお店です。豚足が食べてみたかったの。

Commenter: じゃり | 2009年01月04日 17:09

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