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本の紹介

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 たまには食い物の事ばかりでなく、本の紹介をば。まぁ食肉にまつわる本だけどもw。以下はもともとmixi日記用に書いたものだけど、なんだか堅苦しくなったのでwこちらに載せておく。

 俺の勤める会社は、品川駅の港南口にある。今でこそインターシティやグランドコモンズなんかが出来てコジャレた場所になってるが、かつては水質試験場とうちの会社と、日本一の屠畜場である東京食肉市場くらいしかなかった。改札から出口に抜ける通路だって、俺が社会人になった十数年前は、華やかな高輪口に対して、こっち側はまるで坑道のような狭い地下通路。暗く寂れたところだった。それもそのはず、あれは別に品川駅が作ってあげたわけではなく、食肉市場の人々が自分達のために自ら掘った通路だ。俺らサラリーマンはそれを有り難く通らせてもらってたわけだ。
 入社してまず言われるのは、『食肉市場で働く人を差別的な目で見ない』ということだった。当時でさえ、『今時まだそんな事言ってるのか』と思ったが、未だに中堅社員研修みたいなものがあると、その辺を部下に徹底するよう言われる。それくらい(同和を引き合いに出すまでもなく)、と場で働く人々に対する差別意識というのは根深い。

 そういえば、丁度ミートホープの偽装事件があったからか、日曜日の情熱大陸で内澤旬子女史が出てた。この人の世界屠畜紀行は大好きな一冊だ。ミートホープ事件が無ければお蔵入りになってたのかもしれないが、どんな形であれ、こういう人がマスメディアで取り上げられるのはとても良い事である。
 BSE問題にまつわる様々なゴタゴタ以来、政界も暴力団も巻き込んで、食肉業界のウミが出まくってる感じだが、我々はその度に慌てふためかなくてもいいように、この本や森達也の『いのちのたべかた』、少し視点は違うが上原 善広の被差別の食卓もいいかもしれない。さらに余裕があれば溝口敦の『食肉の帝王—同和と暴力で巨富を掴んだ男』なんかも読んで、この業界の表裏の一端を知っておくのもいいと思う。少なくとも美味い肉料理が好きなら、それがどういうところで作られ、どうやって自分の口に入るのかを知るのは義務だと思うし、知ればミートホープ事件だってもう少し多角的な視点で捉えられる。少なくとも、単にだまされた事だけにヒステリックになってるだけでは何も解決しない事が分かる。これもいずれO-157(何故かいわれ業者に全て責任転嫁されたか知ってる人間がどれくらいいるのか)や雪印の時(皆とっくに忘れてるんだろうなぁ)みたいに風化するんだろうが、いい加減我々も無知でいられ無くなってきたと思うがどうか。

 以前、品川食肉市場の資料館に行ったり、その近所の業者の作業場(いつも俺がハチノスなどを買うところ)を見学してちょっと調べた事があったが、屠畜の現場は本当に過酷だ。特に牛を枝肉にするまでの作業は命がけと言ってもいい。俺らは単に『危険な肉は食いたくねーんだよ!』と叫ぶだけだが、それによって彼らの職場がさらに命がけなものになる事は知っておくべき事実だ。ピッシング中止問題(説明すると長くなるので、興味があれば検索してみて下さい)はいい例である。

 今でも品川は、夜になると屠畜場から異臭が漂う。昔は徹夜で仕事してると、夜な夜な牛の悲痛な叫びが聞こえてきたものだ。グランドコモンズの高級イタリアンなどで美味い肉をしこたま食った連中が、帰り道にその臭いを嗅ぐ。単に『臭えなぁ』と思うか、感謝の気持ちがこみ上げるか、複雑な気分になるかは、その人の食に対する想いに依存するのだろう。願わくば、単に異臭に嫌悪するだけではない人間が増える事を願う。

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Comments

情熱大陸、見ましたよー。面白かった!見終わって、すぐ内澤旬子さんのblogとか読みましたー。
保健体育、なんて大雑把な分野じゃなくて「食育」ってのが、もっと学校での教育として増えるといいなぁ、と思う。
しかし、人毛醤油て、怖い・・・

Commenter: モー | 2007年07月03日 11:34

お、もーも見てたか。なんか想像通りのキャラ過ぎて笑った。

人毛醤油....↓か。
http://finance.sina.com.cn/x/20040104/1816589009.shtml

今に始まった事ではないけど、メディアは都市伝説的に面白がって取り上げるフシがあるなぁ。もっと細かく深く客観的に扱って欲しい。

日本でも昔そういう話しあったな。某化学調味料は髪の毛から出来てるとか。ようするに、あらゆるタンパク質から旨味成分(グルタミン酸ナトリウム)を抽出してみようという、ようするにもやしもんだね。魚の内臓とか蚕とか色々なものから醤油を作っていたようだけど、流石に髪の毛は共食いになるのでヤバそうな気がするね、なんとなく。

ちなみに昭和19年頃の文献。アミノ酸醤油の作り方
http://libsv2.eiyo.ac.jp/eiyotoryori/archive/ER10_06_/ER10_06_010.jpg

Commenter: パスタのおっちゃん | 2007年07月08日 01:12

今、お借りしてる『世界屠畜紀行』を読んでいます。すごい面白い!
私も屠蓄、見に行きたくなりました!

「私たちは動物を犠牲にして生きているということを忘れがちだから」

思うことは沢山。でも、きっと多くの人に理解されないだろうと思うと、もどかしい。

差別とか偏見とか、無くなるといいのに。
単純に「残酷」とか「野蛮」とか言って欲しくない!とすごく思った。

Commenter: モー | 2007年09月16日 02:11

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