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シリーズ『良く使う素材』その2〜五島列島の手塩

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 パスタ作りにおいて、いや、食の世界において塩というのはもっとも重要な素材である。他の素材ならともかく、『塩なら別に何でも良いよ』とかいう奴は、(プロにはあり得ない事だけど)例え素人でも『料理が趣味』とか『得意な料理は○○』とか言うのはやめた方がいいと思う。
 ことパスタにおいては、使わない場面は100%無いというくらい特に重要なものだ。何故ならパスタを茹でる時に必ず使うからである。俺の場合、茹で湯に使う塩と味付けに使う塩は分けている。茹で湯には、(産地とメーカーはたまに変わる事があるが)基本的にシチリア産の岩塩を使う。茹で湯には海塩より岩塩がいい。一方、味付け用に使っているのがこの『手塩』だ。これは、俺にとって唯一、他のものは金輪際使わないと断言出来る素材なのだ。

 手塩というのは、長崎は五島列島産の海塩だ。福浦に住む小野敬という男が、一人で、全て手作業で作っている。そのため大量生産は出来ないし、敬にとって塩作りはあくまで生活の手段の一部であって、本来やりたい事は別にある故、自ずと年間生産量も限られるし、ほとんど宣伝もしてないので恐らく誰も知らない名前だと思うが、俺はここ以外の他のどの塩も使う気にはならない。そのくらい惚れ込んでる。たかが塩でそれほど違うものかという気もすると思うが、違うのだ。角が無く実にまろやかなのに、ミネラルが豊富(にがりを極力抜かない)ゆえ、まるでコクがあるかのようなしっかりした味なのだ。とまぁ言葉にするとありきたりになるので、ここではその制作環境をざっくり紹介したいと思う。なにせ本人がそういう事に無頓着なので、多分俺がやらないと永遠に誰もやらないと思うからw。


goto_sea.jpg

 まずこれが五島・福浦の海。夏前くらいの時期なので魚の時期は終わっている。この美しい海水が手塩になる。


takasihouse.jpg

 この上が塩の工房兼自宅。すべて手作り。ゆえに見た目は決して良く無いw。昨年結婚したばかりで、実に可愛らしい嫁さんを貰ったのだが、当然新婚生活もここで送っている。よくこんな所に来ようと思ったものだw。いや、だからこそ素晴らしい嫁さんなんだが。


roten.jpg

 勢いで露天風呂まで作ってしまったが、あまりに水道代と光熱費がかかるので殆ど使ってないらしいw。ロハスな生活も一筋縄ではいかんらしい。


siokama.jpg

 これは、スプリンクラーのようなもので巡回させながら噴霧させて塩分濃度を高めた海水を、ここに送って煮詰めてさらに濃度を上げるための釜。燃料は薪だ。


siotubo.jpg

 最後にここに貯めて、結晶化した塩をすくって天日で干すと塩になる。


sio.jpg

完成品。去年からパッケージが(トップの写真から)これにかわった。ラベルのデザインは、敬に頼まれて俺がやった。以前の超シンプルなパッケージの方がいいとかいう声は無視させて頂くw。これで売り上げが変わったかどうかは定かではないが、まぁ本人には喜んでもらったのでよしとする。


 敬と俺は小学校の頃からの幼なじみで、昔からなんともホノボノとした空気を醸し出しているとてもいい奴だ。ガキの頃はよく家族同士で丹沢の方にキャンプにいったりしていた。その頃の記憶が影響しているかは定かではないが、敬は脱サラして五島に渡り、自然との共生をテーマに生活している。阪神淡路大震災にボランティアに出向いたのが一つのきっかけだったという。
 俺は昨今流行のLOHASとかいう概念的な言葉には全く興味は無いが、美味いものを突き詰めていくと、最終的にはどうしても素材そのものに行き当たる。そして素材を追い求めると環境に行き着く。お互い全く違うルートをたどっていて、考え方も価値観も生き方も全て違う男であるが、この美味い塩を作り出したという一点だけで、俺は心からこの男に共感し、尊敬する。それが幼なじみだったか、全くの他人かは関係ない。ただ、たまたまこの男と昔からの知り合いだと言う事は誇りに思うが。


※もし試しに手塩を使ってみたいという人がいれば、ファックスかメールで下記に連絡してみて下さい。俺(パスタマンじゃ通じないから本名出してねw)に紹介されたといえば話は通じると思います。


手塩     100g  200円/ 250g  500円/  500g  1000円/  1Kg  1800円
無選別・粗塩  1Kg  1200円  /  500g  650円  
(結晶が粗く、木材のススなどのゴミが微量に混入するおそれがあります)
焼塩   500g  1,500円  /  焼塩・無選別  500g  1,000円 
にがり粉末   1Kg   600円   
にがり原液   500cc 400円 / リユース(リサイクル)ペットボトル 1㍑ 400円        

〔代表〕 小野 敬
〔所在地〕
長崎県南松浦郡新上五島町小串郷37
〔連絡先〕
電話・FAX共通 0959−55−2707

IP電話 050−3625−3876
〔E-mail〕
kurashi_en@hotmail.com

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