水菜とドライトマトと干しエビのパッパルデッレ
数あるイタリアン食材の中でも、かつて一番たまげたのがこのドライトマトというものだ。日本でも他の国でも干した野菜やキノコというのは数あるが、これほどフレッシュな状態との差が激しい野菜もなかなか無いだろうと思う。ただでさえ旨味成分の多い野菜だけど、もはやこれだけでご飯3杯行ける程の深いコクと爽やかな酸味と香り。世界で最初にトマトを干してみよう、または干からびたトマトを最初に食ってみようと思った人には、ノーベル食物学賞でも与えるべきだろうと思う。
そんなドライトマトが主役のこの皿、全ての具材はドライトマトの酸味とコクと香りを引き立てる為に存在するといっても過言ではない。見た目的には何より目立たないけど、食べれば最も存在感を発揮する食材。この食材を生み出したという一点をとっても、イタリアンは偉大だ。