永利@池袋 (その2)
前回、6月頃に訪れてすっかり気にってしまった池袋の永利。最近はhanakoに載った(女性に勧めて大丈夫なのか?)りして知名度も上がり、西口の方に支店を出したりするほど繁盛しているようでなにより。そりゃそうだよなぁ、飛行機に乗らなくても3〜4000円払えば中国に行けるのだから。ということで、今回は気の置けない友人7人で連れ立って、前回食えなかったメニュ−などを攻めに再び訪れてみた。店の特徴については前回の記事を参照してもらうとして、今回は料理の紹介のみということで。
今回は人数が揃ってるのでアッサリからコッテリまで最初にダーッと頼んだのだが、最初に運ばれて来たのがクミンの効いたこってり目のラム....普通もう少しアッサリしたもんから運んでくるだろうw。味もかなり濃い目で辛めなので余計にどうかと思うが、それを差し引いてもやはりファーストコンタクトほどのインパクトはない。まぁ仕方が無い事だが。しかしこの日本人の好みを無視した濃いめの味付けと下品な程効いたスパイスこそこの店らしいやんちゃさだと思う。
今年中国出張でも世田谷の大吉でも食って大変美味かったクラゲの頭の冷製。ここのもやはり美味い。でも冷静に考えるとクラゲの頭ってどこだなんだよw。つーか殆ど頭じゃないのか? でも明らかにこれまで食ってたクラゲの前菜とは食感が違うんだよなぁ。誰か詳しい人教えて。
これは揚げた白身魚の四川風あんかけ。基本は東北料理のハズだが、キッチリ四川の『麻』の効いた味になってて大変美味。やっぱこの下先のピリピリこそ四川だよなぁ。それがホクホクの白身とカリカリの衣と相まって実に魅力溢れる一皿。
定番鶏肉のカシューナッツ炒め。これも期待を裏切らない出来。こういう上品な味付けもあり、頭のラムのような塩っぱい味付けもあり、これは作る人間によって違うのか、ちゃんとレシピに乗っ取った違いなのか、気になるところ。
続いてモツの炒め物。これも味濃いめだが、あんかけの優しさと火を通しすぎてないピーマンのアクセントがあるので不思議と嫌じゃない。恐らくモツにも味がちゃんと入って一体感が出ているからだろう。
スープも頼んでみようということで酸辣湯。酸/辣のバランスも良く美味しいし何も文句ないが、舌に馴染みがありすぎて過ぎてインパクトにはかける。これは頼んだこっちが悪い。
板豆腐。恥ずかしながら初めて食べる。まるで全卵で打ったパスタのような食感で面白い。大抵はタリアテッレのように平麺状に切ってある事が多いようだが、ここのは菱形のショートパスタ。優しい味のソースと大変合ってる。
マメ、つまり豚の腎臓の炒め物。異様に醤油が効いてて塩っぱいのでタレごとは食えないが、マメだけちびちび食うとイケる。紹興酒のつまみ感覚で頼むとよろしいのではないだろうか。
本日のハイライト、ゲンコツ大の豚肉の固まりの酢豚。黒酢を徹底的に煮詰めて酸味を完全に飛ばしてあり、シンプルながら奥深い味でとても美味。見た目程重くはないけど、この物量感はやはり凄い。少数で頼むと大変な事になるでしょう。
山東菜とマッシュルーム炒め。これは美味い。白菜と菜の花と小松菜の間の子のような味わいと食感の山東菜に、見た目よりだいぶ優しくとげの無いあんかけ風のソースが良く合う。マッシュルームも実にいいアクセント。
いよいよ〆へ突入。まずはあっさりレタスチャーハン。これも当然のごとく期待を裏切らない味。まぁ少し旨味に不自然なところはあるし、ご飯がパラパラとまではいかないけど、それも含めて庶民的で好きな味だ。ちなみに写真が食いかけのようだが、まだ誰も手をつけてないw。
そして担々麺。前回食った冷やしから想像はついたけど、やはり美味い。辛みも濃度も旨味の度合いも実に俺好み。ちゃんと黒ごまで香ばしく統一してるところが有り難い。
そしてデザート。小豆タピオカ杏仁豆腐という欲張りな一品。デザートまでちゃんと外さないところが偉い。
デザートその2のゴマ団子。食感、香り、味わいに、内外のコントラストがちゃんとあって、ちゃんとしてるとしか言いようが無いw。
最後はマンゴープリン。とても濃厚。甘くて冷たくてフルーティなのにデザートな感じがしないw。でも美味い。
ということで、200種類制覇までの道のりは遠い、というか制覇する気は毛頭ないのだけどw、得手不得手というか、俺好みのものとそれほどではないものの特徴がだいぶ分かってきた。これだけメニューがあれば少しはハズレもあるのは当然だが、そのはずれ率はかなり低い。やはり繁盛してしかるべき店である。